『おはこんばんちは』、、、。
先日亡くなられた鳥山明さんのご冥福をお祈りします。
キミたちにはわからないだろうが『んちゃ❗』の挨拶も一時期は日常的に使っていたな。
だけど、ふたりの声の無い心の挨拶は逆に羨ましい。
あれ、今『バイちゃ』って言った❓️
⬆️さて〈ビーノ〉の故障でここ数日は徒歩通勤を余儀なくされた。
駅までは、ゆっくり徒歩で約20分かかる通勤もたまには悪く無いが、朝夕の散歩と仕事も含めた歩数が毎日20000歩を超えると辛い。
待望の休みとなり故障診断をする事にした。
まずは何よりも大切なのは、しゃがみ姿勢の老体に極力負担をかけない事だ。
極厚の膝当てマットはマストアイテム。
故障の原因と思われる駆動系を診るべく、クランクケースを開ける。
開けた瞬間に垣間見える違和感。
あるはずの無い所に挟まっているスプリング。
インパクトを使ってカバーを外す。
先に特殊工具でナットを緩め
取り外したクラッチシューを見ると、囲みの部分にあるはずのスプリングが無くなっている。
何かが原因で折れて外れたと見て取れるが、折れた部品が二次被害を起こす恐れもあり必死に探す。
折れたスプリングの部品も無事発見、外れたそいつがプーリーに挟まり変速を妨げていたという診断内容にはなるが、これから新たにスプリングを調達となると、また暫くはトホホな徒歩通勤が頭を過る。
⬆️そこで閃いたのは暫く手つかずの〈瀕死のバイク再生計画〉シリーズで登場している廃棄エンジンだ。
タダでもらった〈アプリオ〉は、まさかの錆びで動かせないエンジンだったが、〈ビーノ〉とは兄弟車なので共通部品が生かせると踏み引っ張り出す。
欲しいスプリングはきっとこの中にあるに違いないが、相変わらずドライブベルトとクラッチが錆で固着している様はただのゴミだ。
無事に摘出したクラッチハウジングは綺麗に正常を保っておりひと安心。
右の青いスプリング欠損が〈ビーノ〉、左が〈アプリオ〉のものでスプリングが細い。
比較すると素人でもわかる違う形状のスプリングに思うのは、もしや自分で社外品の強化クラッチスプリングにでも交換してたのかと考えたが、全く記憶が無いので先に進む。
他は一見同じに見えるが、アプリオの方が厚みがありその分重量もあるようだ。
最初はスプリングだけ交換しようと目論むが、折れた原因が釈然としないのとポン付けが可能と判ると、手っ取り早くクラッチハウジングごと交換する事にした。
他もチェックしてわかった事だが、かなり動きの渋いトルクカムという変速機構のグリスアップをするべく分解した事でこの後に好転へと向かった。
このふたつの部品の正常な組合わせが変速の要となるが、封入の古いグリスが劣化で粘度が落ちていたのだ。
古いグリスを綺麗に除去し、〈ワコーズ〉の高級赤グリスを惜しみ無く塗り込み組み上げたトルクカムは見違える程スムーズに可動した。
最低限まで組み上げてエンジン始動、ここまでは問題ない事を確認する。
直ぐ近所の自販機では握りしめてきた100円玉で前祝いの準備、さて結果はいかに。
海までを繰り返し試走し完調を確信。
気分良くひとり海に向かって祝杯をあげる。
そして、今回の折れたスプリングの原因が実はトルクカムにあったことを走って実感できた。
スムーズに動かない状態では、伸びたり縮んだりを繰り返すトルクカムとスプリングには高負荷がかかっていたようだ。
グリスアップした事で本来の性能を取り戻し、そのお陰でスプリングが折れる迄はこれが普通と思っていた鈍重な走り出しが、見違える程に軽いアクセルワークと俊敏さが生み出されたのだ。
そう、例えるなら年度末恒例の人事異動内示前の鈍重な気持ちが、部署異動なくステイと告げられ安心で心が軽くなった昨日の気持ちとよく似ている。
さあ、色んな意味で明日からの通勤が楽しみだ、『うほほーい、キーン』。
それでは、、、。