mainte_man’s diary

『行き当たりばったりな生き方』を楽しむ。

愛しき救急車、、、。

 

先日起きた人生初、救急車に乗った出来事。

 

職場では店の閉店時間を間もなく迎えようかとする頃、慌て声の同僚から連絡が入る。

 

『◯◯さんがトイレで倒れている❗』

 

倒れた先輩は気分が悪いとトイレに行ったきり戻らず心配した別の同僚が見に行くと床に倒れていたらしい。

同じ部署に属している私は、急いで現場のトイレへ駆けつけると、既に同僚数名が集まり手慣れた様子で措置と誘導にあたっていた。

 

毛布にくるまれた先輩の顔や手は血の気が失せ真っ白だったが意識はあるようだ。

 

既に救急車の手配も成されており、あとは到着を待つだけと段取りの早さにも驚く。

 

ここで、皆に遅れをとった感の私だったが、救急車へ同乗して搬送先の病院まで付き添う事になる。

おそらく直帰となるであろう時間帯で急ぎ自分の荷物を準備するが、倒れた先輩の荷物はやはり別の同僚らが既に準備済みという連携力にこれまた感心させられた。

 

ほどなく救急隊員がストレッチャーを押して到着、従業員エレベーターを使い待機中の救急車に乗せられた先輩のあとに続き私も飛び乗った。

 

救急車の後部ハッチには寄付された人物と思われる名前で◯◯号と描かれていた。

 

初めて入った車内はある種の緊張感が漂うが、それは狭い空間にところ畝ましと配置された医療機器の作動音の影響だろう。

 

先輩の容態は、安定しなかった血圧と脈が徐々に落ち着き、それを見計らい受け入れ先の病院へと向かう。

 

この時点で、先輩の受け答えもしっかりしており、その安心感もあり車内をゆっくり見回わす余裕が生まれる。

 

ハイエースワイドベースの救急車は、医療機器が搭載されているとは言え意外と広く感じる。

しかし、それらの車重を固めのサスペンションで受け止めているのか、乗り心地は決して良いとは言えず小刻みにガタガタと固い振動が伝わる。

 

救急隊員の方も慎重な運転でハンドルをさばき、交差点ではサイレンとスピーカーで警告を促すも、意外と止まらない車が多いことに乗ってあらためて気付く。

 

病院に到着し処置室に入った先輩は徐々に顔色も良くなっていた。

 

先輩には暫く出勤を見合せるように促し、病院をあとにするも、気がつけば時刻は21時過ぎ、寒風吹き荒れる病院の駐車場にはタクシーどころかバスすら居ない。

初めて連れてこられた見知らぬ土地の病院に『いったいここは何処なんだ❓️』と我に返るが、仕方なくグーグルマップで最寄り駅の位置を確認し幹線道路を徒歩で進む。

 

途中、タクシーが通らないものかと期待するが、駅までの約40分の道のりで1台のタクシーとも合わず、手を挙げて止めたかったのはサイレンと共に横を過ぎ去る、先ほど乗っていたばかりの◯◯号と描かれた救急車だけだった。

 

それでは、、、。